ランチェスター戦略

 令和2年9月に鹿児島市で開業いたしました、税理士の橋本和典です。これから、毎週金曜日にこのブログで皆様のお役に立てるような情報や面白い事を書いていこうと思います。よろしくお願いします。

今回は、ランチェスター戦略についてのお話です。

今週は、霧島市の顧問先に行った帰り道に多賀山公園に寄ってきました。

最近は桜島を見る機会がなかったのでボ~~と眺めていました(*’ω’*)

 日露戦争の英雄である東郷平八郎の銅像を見たりして、ランチェスター戦略が頭をよぎって今回のテーマにしました(;’∀’)

 ランチェスター戦略とは、1914年にフレデリック・ランチェスターが軍事用に考案した戦闘モデルであるランチェスターの法則をマーケティング戦略に応用したものです。ランチェスターの法則は、軍事用に考案された戦闘モデルで、「第一法則」と「第二法則」に分かれています。

 ランチェスターの法則「第一法則」は、戦場において部隊が1対1で対峙し、お互いが白兵戦で戦うことがベースになっています。第一法則の場合、部隊の持つ武器の質や武器効率の差や兵員数の差が勝敗につながってきます。

第一法則:狭隘な地形で対峙し1対1の攻撃しか、しかけられない局面

戦闘力=武器性能×兵力数

 一方、ランチェスターの法則「第二法則」は、部隊はお互いの敵情を知り、一人が多数に対して攻撃可能という前提になっています。第二法則の場合、第一法則に比べて、より兵員数の優位性が高くなる理論となっています。

第二法則:広い戦場でそれぞれ自由に砲撃可能な局面

戦闘力=武器性能×兵力数の2乗

【例 題】 

武器性能(武器性能=1)の艦艇同士である、10隻の艦艇による軍(A軍)と6隻の艦艇による軍(B軍)が海戦で戦うことを想定。

第一法則

A軍の戦闘力は 10、B軍の戦闘力は 6    A軍の勝ち

第二法則

A軍の戦闘力は 100、B軍の戦闘力は 36   A軍の勝ち

《結 論》

 第一法則の場合も第二法則の場合も兵力に勝るA軍が勝つことには変わりありませんが、第一法則であれば4隻残してA軍が勝つのに対して、第二法則では戦闘力の差64 =8の2乗となり、8隻残してA軍が大勝することになります。

この軍事的な戦闘モデルであるランチェスターの法則を企業のマーケティング戦略に活用したものがランチェスター戦略です。

武器性能→商品・サービスの質、営業マンの営業力など

兵力数→商品・サービスの量、営業マンの数など

に置き換えてみると明白です。

中小企業のように兵力に劣る弱者が大企業のような強者に勝つには、まず、第一法則の状況に持ち込む必要があります。

実際は難しいですが、第一法則における基本戦略としては簡単に以下のようになると思われます。

接近戦・・・顧客志向で差別化された商品・サービス

局地戦・・・地域、客層などの絞り込み

一騎打ち戦・・・競合数が少ない競争

陽動戦・・・他社や顧客が想像もしていないような斬新な商品・サービス

まとめ

戦略として、下記順序のアプローチが必要と思う。

① 自分の地域や特定分野で1番になれるものを考える。

② それはそこで需要のあるものか、競合となる相手はいるのか確認する。

③ 確認できたら速攻をしかけ一気に1番になる!

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